それは何か?
不祥事を起こした企業が再発を防ぐために知るべきこと。
それは、
不正を起こさない人間が「根源」に持つもの
です。
なぜか?
「根源が成っていなければ、何をしても無駄」
だからです。
では、
不祥事を起こさない人間が持つ「根源」とは何か?
それは
自分の中に巣くう 「アイヒマン」を乗り越える
です。
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ハンナ・アーレントの著作やその他ホロコーストの資料を読んで浮かんできた
「私(*)が想像するアイヒマンの特徴と人物像」を以下9点として挙げてみる。
(*筆者 中沢)
[特徴]
1.自分がない
2.ある枠組みの中でしか考えない
3.前提を疑わない
4.思考や判断の基準を他に依存する
5.やりがいを求める真面目な組織人
[人物像]
6.自分が所属する組織の方針に従い、
7.指示されたことを忠実に行うことで組織の中で評価され、
8.責任あるポジションに就き、
9.そこで自分がやっていることの是非を問いきれず、
10.最終的な判断を自分自身で行うことから逃げた
11.思考停止した人間
(出所: わたしたちの中に潜むアイヒマンの心 (人間としてのコンプライアンス原論 中沢 努) )
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アイヒマンは誰もが持っている性(さが)。
だからこそ、
◆ それと真摯に向き合い、
◆ それを乗り越える「意思」を持ち、
◆ それを乗り越えようと「意志」せねばならない。
不正を起こさない人間の「根源」 。
それは
自分の中に巣くう 「アイヒマン」を乗り越える。
【根源が成っていなければ、何をしても無駄】
そう私は考えます。
出所:中沢努「人間としてのコンプライアンス原論」
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筆者
本サイト運営者 中沢 努
早稲田大学文学部で哲学を学び卒業後、同時通訳訓練を受ける。事業会社を経てアーサーアンダーセンへ入社。同社コンサルティング部門にて組織や人事問題に関する各種コンサルティング活動に従事。現在は「企業倫理・コンプライアンス」と「教養・リベラルアーツ」の分野を中心に活動。
※ 同筆者による他の教育資料もご参考下さい。→ コンプライアンス資料庫