どことは言いませんが、不祥事を起こした企業に申し上げたいことがあります。
どんなことか?
それは、
「本当に反省したのですか?」
ということです。
確かに、口では反省の言葉を仰った。
確かに、再発防止策をいくつも実施した。
確かに、表面は違うようになった。
しかし、ですよ。
私には本当に反省しているようには見えないのです。
見えたのは、第三者委員会が調査に入った時。
見えたのは、それを開示した時。
見えたのは、再発防止の緊急特別全社教育の時。
反省の気持ちが見えたのは、せいぜい最初の半年間。
本当はことが終わって3ヶ月目あたりから、“もう大丈夫感”が漂いはじめていた。
あれじゃあダメですよ。
全然、腹の底から悪かったと思っていない。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」を地でいっている。
何のために、緊急教育をしたのですか?
何のために、私とあんなに議論したのですか?
あの時の真剣なまなざしは、どこへ行ってしまったのですか?
不祥事を起こした企業にもう一度お聞きしたい。
「本当に反省したのですか?」
出所:中沢努 「人間としてのコンプライアンス原論」
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