「知りません」
「私はやっていません」
・・・彼は言った。
誰も見ていなかったが、・・・彼は、本当は、知っていた。
他人に何と言うか。
彼は自由である。
でも、「自分に言うそれ」に対して、彼は自由を持たない。
なぜか?
彼は「知らないといっている自分」を「知っている」からである。
いくら他人を騙せても、自分を騙すことはできない。
・・・医学的治療が必要な人でない限り。
そんな気がする。
出所:中沢努 「人間としてのコンプライアンス原論」
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