人を育て会社を変えたいが
仕事を通じ、多くの人事部とおつきあいしてきました。
その経験をふまえ、申し上げます。
- 人事部として「我々は変わらねばならない」と言う前に、まずそれを言う人事部が変わったほうがいいのではありませんか?
- 人事部として「我々はもっと経営マインドを持たねばならない」と言う前に、まずそれを言う人事部が営業や製造の現場に足を運び、現場の論理を知り、商いのロジックを会得したほうがいいのではありませんか?
- 人事部として「我々はもっと人を育てねばならない」と言う前に、まずそれを言う人事部員が自部門の人材を育てたほうがいいのではありませんか?
3つ挙げましたが、いずれも非常に難しい。
でも人事部はその非常に難しいことをやれと言っているわけです。
実際にやってみれば、それがいかに大変なことであるかが分かります。
大変さを知れば、自分が言っていることの重大さに気づき、自ずと謙虚さが生まれます。
そしてこの謙虚さは人事部に重みや厚みをもたらします。
すでにこれらが出来ている人事部員がいるということは知っています。
でも、人事部全体としてこれらが出来ているかというと疑問…いや出来ていないと私は思う。
- これを読んだあなたが人事部員だったらどう思いますか?
- これを読んだあなたが人事部員でなかったとしたら、あなたの会社の人事部をどう思いますか?
- そして人事部員であろうと人事部員でなかろうと、これを読んだあなた自身は何を感じましたか?
出所:中沢努「思考のための習作」
(初稿)2010年 6月17日
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筆者
早稲田大学文学部で哲学を学び卒業後、同時通訳訓練を受ける。
複数のコンサルティング会社で仕組みによる人間系の問題解決に従事した後、「人間そのもの」に焦点をあてたコンサルティングや教育を開始。
現在は「個の内面に深く入り込む」ことにより組織内の様々な問題解決を行う活動に従事。キャリア30年。
※ 筆者による他の教育資料もご参考下さい。→ ①公開資料集、②コンプライアンス資料庫