成功本を読んでも成功できない組織や人の特徴

他人の勉強法を学んだら自分も勉強ができるようになるか?
なりません。

  • 優秀な人の勉強法を知ることは、優秀な人の勉強のやり方という参考情報を手に入れたというだだそれだけのこと。…参考情報を入手したことと、自分がそれをやり遂げるということは別のことです。

業績がいいと評判の“時の人”が書いたやりがいや生き方を指南する本を読んだらあなたは幸せになるか?
なりません。

  • やりがいや生き方というのは極めて主観的なもの。…そして、幸福というのもまた極めて主観的なものです。

他の会社のやり方を学んだら自社も成功するか?
会社でも同じで、成功しません。

  • 方法やノウハウはそれを行う企業が置かれている環境や抱えている社員の量/種類/質に依存する。…あなたの会社の環境も、あなたの会社の社員も、成功した企業のそれと同じではありません。

 

他社や他者の考え、ノウハウはそれを咀嚼し自分の血肉にしてはじめて意味をなす
その意味においては、他人のものなどどうでもいいのです。
本当の成功は、あなた自身が意志しあなたが自分自身のレールを走ることによってはじめてもたらされるのです。

多くの企業や多くの人にこう言ってきたのですが、みな表面的な理解で済ませてしまう。
誰も深く受け止めない。

そしてテレビや新聞や本などで紹介される新しい意見や方法に飛び付く。
同じ場所でループしていることに気付かず、それらをまた消費する。
最後にはそれらに喰い尽され、疲弊し、消耗消滅していくことも知らずに。

出所:中沢努「思考のための習作」

(初稿)2010年 6月24日

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筆者

中沢 努

早稲田大学文学部で哲学を学び卒業後、同時通訳訓練を受ける。
複数のコンサルティング会社で仕組みによる人間系の問題解決に従事した後、「人間そのもの」に焦点をあてたコンサルティングや教育を開始。

現在は「個の内面に深く入り込む」ことにより組織内の様々な問題解決を行う活動に従事。キャリア30年。

※ 筆者による他の教育資料もご参考下さい。→ ①公開資料集、②コンプライアンス資料庫